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年度 2024 
講義名 データベースデザイン 
担当教員

林 康弘

開講期・曜日・時限・教室 1学期 水曜日 2時限 -
1学期不定期 その他 不定期 -
開講キャンパス オンライン
開講学科 24 ランゲージセンター
24 データサイエンス学科
23 データサイエンス学科
22 データサイエンス学科
21 データサイエンス学科
20 データサイエンス学科
19 データサイエンス学科
授業形態 講義 
授業の実施形態 オンライン(同時双方向型。オンデマンド型との併用を含む)/Online(Live or Live + On-demand) 
使用言語 日本語 
科目番号(ナンバリング) INFO 151
INFO 302 



授業概要
データベースシステムは人間の脳機能として捉えると、記憶・想起、忘却、認知、条件判断、指示、感性、想像、欲求といった基本的な機能に相当し、さらに、他者との知識共有という拡張的な機能を提供する機構である。

人間はさまざまな文脈や状況に応じて記憶・想起したり、身体を動作させたりする。データベースシステム研究はこのような人間と同等、もしくはそれ以上の脳機能を実現するにはどうしたら良いかを探求するものである。

データベースシステムは情報社会のあらゆる分野で利用されており、データサイエンス、人工知能(AI)、サイバー・フィジカルシステムの研究開発において中核をなす技術である。

本科目では、履修者はリレーショナル・データベースシステムの設計および実現方式、SQLによる操作方法について実習を伴いながら習得する。

具体的には、本科目は
(1)リレーショナル・データベース(Relational Database, RDB)とその理論基礎である関係モデル(Relational Model)
(2)リレーショナル・データベースシステムの概念設計方式と論理設計方式
(3)SQLによるリレーショナル・データベースシステムの基本的な操作方法と、Webアプリケーションシステムとの連携方法
(4)ビックデータを対象としたデータサイエンス、AIシステム、サイバー・フィジカルシステムの実現に必要となるSQLプログラミング(PL/pgSQL)
について取り扱う。

本科目では、リレーショナル・データベースシステムにはPostgreSQL、プログラミング言語にはPython、WebアプリケーションフレームワークとしてFlaskを用いる。

履修者は具体的な応用分野(自然、社会、芸術、生命、医療、地域、科学、交通などの表現)を設定し、その分野のデータベースシステムと検索用Webインターフェースを構築する。

本科目は反転授業形式(オンデマンド授業+オンライン授業)にて実施される。履修者は、オンデマンド授業においてビデオにより授業内容を習得し、オンライン授業において実習内容を習得する。このため、オンライン授業前にビデオを視聴し、必要に応じて関連知識を調べるなど自習が必要である。

本科目で使用されるツールは以下の通りである。
- Irohaboard - オンデマンド授業(デュアルモニタ、マウスがあると受講しやすいので、可能な限り用意すること。)
- Zoom - オンライン授業(デュアルモニタ、マウスがあると受講しやすいので、可能な限り用意すること。)
- Slack - 授業連絡、授業内ログ、インタラクション
- Google Classroom - 課題提出 
知識・専門性の到達目標 自ら教養・基礎学力を修得し、データサイエンスにおけるリテラシー、データ検索・統合・分析、プログラミング環境・方法論を身につける。【基礎力・データサイエンスの専門性】 
 
関心・態度・人格の到達目標  
思考力・判断力の到達目標 自らグローカルな視野でデータサイエンスに関する諸問題を発見することができる。【課題発見力】
Pythonを用いて基礎的なデータの加工・分析・可視化を行う能力を身につける。【情報分析力・課題解決力】
さまざまな方法で取得されるデータを、アプリケーションを用いて加工・可視化する基本的な能力を身につける。【情報分析力・課題解決力】 
交感力・発信力の到達目標  
「響学スパイラル」取り組み方法
授業における「アクティブな知」の要素
授業形態 対象
A:課題解決型学習(PBL)企業、自治体等との連携あり  
B:課題解決型学習(PBL)連携なし   ‐ 
C:反転授業(知識習得を授業外で行い、知識確認等の要素を教室で行う授業形態)  
D:討議(ディスカッション、ディベート等)  
E:グループワーク  
F:発表(プレゼンテーション)  
G:実習、フィールドワーク  
H:双方向授業(ICT活用なし:対話型、リアクションペーパー等)  
I:双方向授業(ICT活用あり:クリッカー、タブレット、スマートフォン等)  
J:講義のみ   ‐ 
  ‐ 
授業における「ICTの活用」について
授業形態 対象
A:ノートPC必携  
B:講義資料や授業教材のオンライン配信  
C:レポート課題等のオンライン提出  
D:質問やレポート課題等へのフィードバックにおける学修管理システムの活用
 (学修支援システム(Course Power)、Google Classroom、Teams等)  
E:オンラインメディアの活用
 (e-Learning、edX、Coursera、JMOOC等のOpen Educational Resources)  
F:Zoom、Google Meet等のミーティングツールの活用  
 
予習
(事前学修)
各授業   事前に配布される教材や参考文献等を参照しつつ、データベースを操作して自ら学習を深める。 
[ 平均130  ]分
復習
(事後学修)
各授業   事前に配布される教材や参考文献等を参照しつつ、データベースを操作して自ら学習を深める。 
[ 平均130  ]分
成績評価
評価項目 評価項目の詳細内容 割合
課題提出(レポート)   成績評価は授業内で数回示される課題と最終発表、授業姿勢により行われる。  100  %
小テスト     0  %
試験     0  %
実習・学外学修活動     0  %
その他     0  %
授業計画
授業回 内容
1. データベース(オンデマンド授業)
・データベースの概念
・データベース研究の紹介
・リレーショナルデータベースの概念
・関係代数
・実行環境の用意(PostgreSQL on Docker)
・基本的なSQL(CREATE TABLE、SELECT、INSERT、UPDATE、DELETE、DROP TABLE、WHERE、ORDER BY、LIMIT)
・データベースの設計方式
について解説する。 
2. データベース(オンライン授業)
・実行環境の利用方法(PostgreSQL on Docker)
・基本的なSQL(CREATE TABLE、SELECT、INSERT、UPDATE、DELETE、DROP TABLE、WHERE、ORDER BY、LIMIT)
・データベースの設計方式
について実習する。 
3. 概念設計(オンデマンド授業)
データベースシステムを実現するための概念設計方式、ER図について解説する。 
4. 概念設計(オンライン授業)
商取引分野を対象としたデータベース構築を通して、データベースシステムを実現するための概念設計方式、ER図について実習する。 
5. 論理設計(オンデマンド授業)
概念設計に基づいてデータベースにリレーションを実現する際の論理設計方式について解説する。
具体的には、
・リレーションの正規化理論
・主キーと外部キー
・関係演算(JOIN)
・集合演算(UNION)
・VIEW
について解説する。 
6. 論理設計(オンライン授業)
概念設計に基づいてデータベースにリレーションを実現する際の論理設計方式について実習する。
具体的には、商取引分野を対象としたデータベース構築を通して、
・リレーションの正規化理論
・主キーと外部キー
・関係演算(JOIN)
・集合演算(UNION)
・VIEW
について実習する。 
7. 論理設計(2)(オンデマンド授業)
概念設計に基づいてデータベースにリレーションを実現する際の論理設計方式について解説する。
具体的には、
・集約関数
・GROUP BY
・HAVING
・サブクエリとWITH
・CASE
について解説する。 
8. 論理設計(2)(オンライン授業)
概念設計に基づいてデータベースにリレーションを実現する際の論理設計方式について実習する。
具体的には、商取引分野を対象としたデータベース構築を通して、
・集約関数
・GROUP BY
・HAVING
・サブクエリとWITH
・CASE
について実習する。 
9. SQLプログラミング(オンデマンド授業)
SQLにおいてユーザ定義関数を設定する方法について解説する。
具体的には、
・ストアドプロシージャ
・ストアドファンクション
・PL/pgSQL
・基本文法
・Trigger
について解説する。 
10. SQLプログラミング(オンライン授業)
SQLにおいてユーザ定義関数を設定する方法について授業する。
具体的には、商取引分野を対象としたデータベース構築を通して、
・ストアドプロシージャ
・ストアドファンクション
・PL/pgSQL
・基本文法
・Trigger
について実習する。 
11. Webアプリケーションシステムとの連携(オンデマンド授業)
検索用Webインターフェースを実現するために、データベースとWebアプリケーションシステムとの連携方法について解説する。
具体的には、
・Flaskの基本的な使い方
・GETとPOST
・Form
・psycopg2
・pandas
・DataFrame
について解説する。 
12. Webアプリケーションシステムとの連携(オンライン授業)
検索用Webインターフェースを実現するために、データベースとWebアプリケーションシステムとの連携方法について実習する。
具体的には、商取引分野を対象としたデータベース構築を通して、
・Flaskの基本的な使い方
・GETとPOST
・Form
・psycopg2
・pandas
・DataFrame
について実習する。 
13. 最終課題(オンデマンド授業)
これまでに学習したデータベースシステム、概念設計、論理設計、SQLプログラミング、Webアプリケーションシステムとの連携を復習し、具体的な応用分野(自然、社会、芸術、生命、医療、地域、科学、交通などの表現)を設定し、その分野のデータベースシステムをプログラミング言語Python、Flaskライブラリ、リレーショナル・データベースPostgreSQLを用いて構築する。 
14. まとめ(オンライン授業)
最終課題について発表を行う。本講義についてまとめる。 
留意事項
教科書
(購入必要)
参考図書
(任意購入)
その他
(配布教材等により購入不要)
参考URL
実務経験のある教員等による授業科目
(実践的教育を行う授業科目)

実践的教育を行う授業科目の種別


対象

a.実務経験を有する担当教員による実践的な授業科目  
担当教員の実務経験(経歴・資格等)  
 
授業内容との関連性  
 
b.企業や自治体等、学外から実務経験を有する講師を招いて行う授業科目  
学外講師の経歴・資格等  
 
授業内容との関連性  
 
c.企業や自治体等との連携により、学外でのインターンシップや実習、研修を行う授業科目  
実習先・実習の目的  
 
備考
(1) C. J. Date, An Introduction to Database Systems, Volume I, Fifth Edition,’’ The Systems Programiming Series, Addison-Wesley Publishing Company.
(2) 増永 良文 "リレーショナルデータベース入門―データモデル・SQL・管理システム・NoSQL”, サイエンス社; 第3版 (2017/3/1). (3) 福田 剛志, 他, データマイニングの最新動向,’’ 情報処理 Vol.37, No.7.
(4) M.W. Bright, et al, A Taxonomy and Current Issues in Multidatabase System,’’ IEEE Computer, Vol.25, No.3. (5) 清木 康,他,意味の数学モデルによる画像データベース探索方式とその学習機構,’’ 電子情報通信学会論文誌, D-II, Vol.J79-D-II, No.4.
(6) Y. Kiyoki, T. Kitagawa and T. Hayama, ``A metadatabase system for semantic image search by a mathematical model of meaning,’’ Multimedia Data Management -- using metadata to integrate and apply digital media,’’ McGrawHill(book), A. Sheth and W. Klas(editors), Chapter 7,1998.
(7) Kiyoki, Y., Kitagawa, T. and Hayama, T., “A metadatabase system for semantic image search by a mathematical model of meaning,” ACM SIGMOD Record, Vol.23, No. 4, pp.34-41, Dec. 1994.
(8) Kiyoki, Y. and Kitagawa, T., “A semantic associative search method for knowledge acquisition,” Information Modelling and Knowledge Bases (IOS Press), Vol. VI, pp.121-130, 1995.
(9) Chen, X. and Kiyoki, Y., “A Visual and Semantic Image Retrieval Method Based on Similarity Computing with Query-Context Recognition,” Information Modelling and Knowledge Bases, Vol. XVIII, pp.245-252, May 2007.
(10) Kawashima, K., Hayashi, Y., Kiyoki, Y., Mita., T.: "A Mobility and Activity Integration System Supporting Sensitivity to Contexts in Dynamic Routing - Emotional MaaS -", Information Modelling and Knowledge Bases, Vol. XXXIII, IOS Press, pp. 297-308, 2021.
(11) Joe Celko: “プログラマのためのSQL 第4版 すべてを知り尽くしたいあなたに, ” 翔泳社.
(12) PostgreSQL 14.5文書, https://www.postgresql.jp/document/14/html/ 


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