授業概要
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武蔵野大学では情報技術(IT)の学修を通じて、変化し続ける社会の中で、様々な困難な課題を解決し、より良い未来を作り出すことのできる人材の育成を目指している。 本科目では、本学を修了し、社会で人工知能を始めとする高度な情報技術を活用するための手法を学ぶ。
●授業の背景とねらい: 100円で色々なものを買うことができる100円ショップ、定期的にトイレットペーパーを届けてくれる通信販売など、わたしたちの生活には様々なサービスがある。そして、人々の関心がモノからコトへ変化した現代では、良い価値を提供するサービスのデザインが、世界的にどのような仕事でも求められている。そして、より良いサービスのためにAIの利用が加速している。 そこで、本科目では、情報科目および副専攻「AI活用エキスパートコース」科目で学ぶ情報分析、データサイエンス、AI、デザイン思考などに関する知識やスキルを「サービスのデザイン」という場面で活用する方法を学習する。さらに、「価値」の評価に重要となる、人間の感情や文化などを分析する考え方を学ぶ。さらに、ユーザ体験という考え方をベースとして、デザインの実務経験をもつ教員やアドバイザーからフィードバックを得る機会などを活用しつつ、データに基づいた新しい価値を創出できる能力を身につけることを目指す。
具体的には、サービスデザインのアプローチで、 7週間のプロジェクトとして「ユーザーにとっての幸せな体験」を実現するための調査、プロトタイピング、改善に取り組む。プロトタイピングの対象は、Webサイトやアプリなどのソフトウェアのほか、生活の中で人々が利用する製品など、選択肢の中からグループで方向性を決める。具体的なテーマは、第1回授業前に案内される資料に基づいて、教員と各グループで相談して決定する。
●授業に関連するキーワード:サービスデザイン、デザイン思考、ビジネスインテリジェンス、定量分析、定性分析、エスノグラフィー、フィールドワーク、プロトタイピング、UX(ユーザーエクスペリエンス)、カスタマージャーニーマップ、インタビュー、アプリ開発、プロダクト開発
●注意: ※本科目は、武蔵野大学の副専攻「AI活用エキスパートコース」を構成する科目群の一つで、専修科目に位置づけられる。上記副専攻コース認定には専修科目の所定の単位数取得が必要になる。なお、本科目の履修は副専攻コースに参画していることが前提となる。詳しくは以下のコース説明を参照すること。 https://risyuyouran.musashino-u.ac.jp/faculty/curriculum-faculty/ai/
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知識・専門性の到達目標
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サービスデザインの手法に関する知識を習得し、サービスデザインの手法を用いて自ら問題を解決できるようになる。【専門能力】
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関心・態度・人格の到達目標
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サービスデザインの手法が社会でどのように利用されているかを理解し、新たな課題をサービスデザインの手法を用いた可視化を活用して発見することができる。【課題発見力】
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思考・判断の到達目標
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社会の中でサービスデザインの手法が注目されている理由を理解し、課題をサービスデザインの手法を用いて解決する方法を導き出すことができる。【課題解決力】
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実践的スキル・表現の到達目標
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扱っている問題の特性とサービスデザインの手法の関係を理解し、適切な手法を用いていることを他者に説明できるようになる。【表現力】
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「響学スパイラル」取り組み方法
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武蔵野大学「響学スパイラル」に基づき,次のとおり授業を実施する.
[響学] 7週間かけたプロジェクトとして,グループでサービスデザインのための調査・企画・実践・施策・評価といった一連の流れに取り組む. [問う]各回授業の始めに,授業の目標と授業前の自分自身の理解度を確認する [考動する]授業の中でサービスをデザインをすることについて考え,実際に分析や調査の活動をすることで理解を深める. [カタチにする]自分たちのアイディアを,試作品や発表資料,ワークシートなどの評価可能な形でまとめる. [見つめ直す]各回授業の後に授業での成果を振り返り,フィードバックを得ることで,自らの学びを深め,次の問いにつなげる.
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授業における「アクティブな知」の要素
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授業形態
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対象
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A:課題解決型学習(PBL)企業、自治体等との連携あり
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○
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B:課題解決型学習(PBL)連携なし
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-
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C:反転授業(知識習得を授業外で行い、知識確認等の要素を教室で行う授業形態)
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○
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D:討議(ディスカッション、ディベート等)
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○
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E:グループワーク
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○
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F:発表(プレゼンテーション)
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○
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G:実習、フィールドワーク
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‐
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H:双方向授業(ICT活用なし:対話型、リアクションペーパー等)
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‐
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I:双方向授業(ICT活用あり:クリッカー、タブレット、スマートフォン等)
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○
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J:講義のみ
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‐
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K:その他
プロトタイピング
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○
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授業における「ICTの活用」について
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授業形態
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対象
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A:ノートPC必携
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○
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B:講義資料や授業教材のオンライン配信
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○
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C:レポート課題等のオンライン提出
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○
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D:質問やレポート課題等へのフィードバックにおける学修管理システムの活用 (学修支援システム(Course Power)、Google Classroom、Teams等)
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○
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E:オンラインメディアの活用 (e-Learning、edX、Coursera、JMOOC等のOpen Educational Resources)
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○
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F:Zoom、Google Meet等のミーティングツールの活用
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○
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G:その他
スマートフォン または タブレット ※保有していない場合は,担当教員に相談してください.
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○
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予習 (事前学修)
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各授業
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・オンデマンド教材および参考資料を利用し,基本的な知識やツールの操作方法を学習する.
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[
平均55
]分
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復習 (事後学修)
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各授業
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・振り返りとして,授業での成果を自己評価する.また,授業で学んだ内容を整理し,授業で学んだことと自身の所属学部での学習の関係性や気付き,次の学びへの問いを他者に説明するかたちでまとめて報告する.
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[
平均15
]分
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成績評価
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評価項目
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評価項目の詳細内容
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割合
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課題提出(レポート)
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各週で作成した成果物(週次報告書,ミニレポートなど)(30%),プロジェクトで作成した成果物/グループ課題(30%),個人課題(30%)
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90
%
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小テスト
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‐
%
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試験
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‐
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実習・学外学修活動
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‐
%
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その他
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グループ活動への貢献度
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10
%
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授業計画
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授業回
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内容
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1.
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[タイトル] サービスをデザインするとはどのようなことか?(サービスデザインの体験) [概要]今後の学修の見通しを立てるため,サービスの検討とプロトタイピングの体験を通して,サービズデザインのアプローチとデータサイエンスやAI利用の視点からのサービスのデザインについて学習する.また,この授業で取り組むテーマに基づいてグループを組む.
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2.
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[予習(110分)] 事前に指定された資料を読むまたは動画を視聴し,その内容を整理する.この授業で取り組みたいテーマについてほかの人に説明出来るよう整理する. [復習(30分)] 振り返りとして,授業での成果を自己評価する.また,授業で学んだ内容を整理し,授業で学んだことと自身の所属学部での学習の関係性や気付き,次の学びへの問いを他者に説明するかたちでまとめて報告する. [課題] プロトタイプの作製と評価
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3.
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[タイトル] 何のためにサービスをデザインするか?(問いの検討&プランニング) [概要]デザインするサービスの目的を,データをもとに明らかにするための考え方を学び,データの分析に取り組む.また,試作,評価,改善までの活動を計画する.
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4.
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[予習(110分)]今後の活動で利用するBIツールやプロトタイピングツールなどの操作方法を確認する.プロジェクト活動に必要となるデータを調査・収集する. [復習(30分)] 振り返りとして,授業での成果を自己評価する.また,授業で学んだ内容を整理し,授業で学んだことと自身の所属学部での学習の関係性や気付き,次の学びへの問いを他者に説明するかたちでまとめて報告する. [課題] サービスデザイン計画書(Ver.1)の作成
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5.
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[タイトル] どのようにサービスを検討するか?(プロトタイピング1) [概要]プロトタイピングの考え方と方法を学び,実際にサービスを試作する.
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6.
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[予習(110分)]授業にてグループで決めた通り,次週の活動準備を行う. [復習(30分)] 振り返りとして,授業での成果を自己評価する.また,授業で学んだ内容を整理し,授業で学んだことと自身の所属学部での学習の関係性や気付き,次の学びへの問いを他者に説明するかたちでまとめて報告する. [課題] 各グループが提案するサービスのプロトタイピング
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7.
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[タイトル] デザインしたサービスは価値を提供できるのか?(中間発表&相互評価) [概要]プロトタイピングの成果発表と相互評価を通して,提案サービスが提供する「価値」を考える.また「価値」を検討するための多様な方法についても学習する.
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8.
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[予習(110分)]授業にてグループで決めた通り,次週の活動準備を行う. [復習(30分)] 振り返りとして,授業での成果を自己評価する.また,授業で学んだ内容を整理し,授業で学んだことと自身の所属学部での学習の関係性や気付き,次の学びへの問いを他者に説明するかたちでまとめて報告する. [課題] 相互評価,サービスデザイン計画書(Ver.2)の作成
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9.
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[タイトル] どのようにサービスをより良くするか?(プロトタイピング2) [概要]相互評価の結果を踏まえて,新たなデータやアイディアを活用して再度実際にサービスを試作する.
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10.
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[予習(110分)]授業にてグループで決めた通り,次週の活動準備を行う. [復習(30分)] 振り返りとして,授業での成果を自己評価する.また,授業で学んだ内容を整理し,授業で学んだことと自身の所属学部での学習の関係性や気付き,次の学びへの問いを他者に説明するかたちでまとめて報告する. [課題] 各グループが提案するサービスのプロトタイピング
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11.
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[タイトル] データに基づいて価値をデザインするためにどんなことが必要か?(最終評価) [概要]予習として取り組んだ相互評価の結果をもとに,各グループの提案サービスを評価する.その上で,7週間のプロジェクトを総括して,データを利用したサービスデザインやAIを利用したサービスデザインの方法論と関連知識について整理する.
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12.
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[予習(110分)]授業にてグループで決めた通り,次週の活動準備を行う. [復習(30分)] 振り返りとして,授業での成果を自己評価する.また,授業で学んだ内容を整理し,授業で学んだことと自身の所属学部での学習の関係性や気付き,次の学びへの問いを他者に説明するかたちでまとめて報告する. [課題]発表用動画の作成,相互評価
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13.
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[タイトル] これからのサービスはどのようにデザインできるのか?(提案するサービスの評価&改善の検討) [概要]相互評価で得られたフィードバックをグループで検討し,提案したサービスの評価報告書と改善提案書を作成する.さらに,授業の全体を振り返り,データサイエンスやAI利用の観点を踏まえたサービスのデザインについて考えを深める.
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14.
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[予習(110分)]各グループの発表資料を視聴し,相互評価を行う. [復習(30分)] 振り返りとして,授業での成果を自己評価する.また,授業で学んだ内容を整理し,授業で学んだことと自身の所属学部での学習の関係性や気付き,次の学びへの問いを他者に説明するかたちでまとめて報告する. [課題]サービスの評価報告書
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留意事項
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・授業の学修管理システムとしてGoogle ClassroomまたはMicrosoft Teamsを使用する。なお、都合により変更する場合にはMUSCATの「講義連絡」で連絡するので確認すること。 ・授業では各自のノートPC(スマートフォンやタブレットのみは不可)を利用するため、本学の「ICTを活用した授業支援ポータルサイト」などを参照して準備をすること。 ・「授業計画」に記載の標準課題や加点課題は、受講生の興味・関心・習熟に合わせて、内容や順序を調整する可能性がある。実際の課題内容に関しては担当講師の指示に従うこと。 ・正当な理由なしに3日以上欠席した場合、成績評価は「X(出席不足)」となる。なお、欠席した週の課題は〆切までに提出することで、採点の対象となる。ただし、グループワークを無断欠席するなど、グループメンバーに迷惑をかける行為をした場合は、成績評価は原則「D」となる。 ・本科目は、副専攻(AI活用エキスパートコース)の習得を目指す学生は、履修を解除するとコースから離脱することになるので注意すること。 ・成績評価に関して詳しくは以下の説明を参照すること。 https://www.musashino-u.ac.jp/student-life/learning/results.html
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教科書 (購入必要)
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参考図書 (任意購入)
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1.
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書籍名
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『Good Service[グッド・サービス] DX時代における“本当に使いやすい”サービス作りの原則15』
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著者
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ルー・ダウン
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出版社
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BNN
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ISBN(13桁)
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9784802511902
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参考図書に関する履修学生への連絡事項
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その他 (配布教材等により購入不要)
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参考URL
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1.
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webサイト名
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副専攻「AI活用エキスパートコース」
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URL
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参考URLに関する履修学生への連絡事項
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2.
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webサイト名
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MU情報ツールボックス
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URL
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参考URLに関する履修学生への連絡事項
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3.
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webサイト名
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Aidemy for School
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URL
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参考URLに関する履修学生への連絡事項
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授業のオンデマンド学習に利用します.ライセンスは大学で用意するので,購入の必要はありません.どのようなことを学ぶことが出来るのかについての参考として下さい.
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実務経験のある教員等による授業科目 (実践的教育を行う授業科目)
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実践的教育を行う授業科目の種別
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対象
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a.実務経験を有する担当教員による実践的な授業科目
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○
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担当教員の実務経験(経歴・資格等)
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【大﨑理乃】企業の設計・開発部門において,プロトタイピング,治工具の設計・開発,製品の量産設計に関する業務に従事. 【田丸恵理子】企業の研究・技術開発部門において,技術のフィージビリティ検証や新規技術のニーズ探索のためのサービスデザイン,プロトタイピングに関する業務に従事.
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授業内容との関連性
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これまで,さまざまなAI技術やサービスの開発,BIツールを活用したデータ分析,イノベーションプロジェクトなどに従事した経験を踏まえ,本科目ではエスノグラフィーやプロトタイピング技術,ユーザビリティ評価などの方法論やデータサイエンスの実践的活用を視野に入れた授業を行う.
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b.企業や自治体等、学外から実務経験を有する講師を招いて行う授業科目
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学外講師の経歴・資格等
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授業内容との関連性
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c.企業や自治体等との連携により、学外でのインターンシップや実習、研修を行う授業科目
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実習先・実習の目的
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備考
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